③ウィリアム・J・オニール

ウィリアム・J・オニール

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Leader or Laggard-主導銘柄か停滞銘柄か

総資本に対して負債比率の低い企業が望ましく、金利上昇や深刻な不景気が訪れると負債比率が高い企業はEPSに大きな打撃を与える。過去2、3年の間に総資本に対する負債比率が減少している企業は、少なくとも利息費用が削減されるため、EPSが増加傾向にある。また、社債が普通株に転換されると収益の希薄化につながるので注意していただきたい。
業界に視点を置くと、業界上位2~3位の銘柄を買い候補に入れるとよい。業界上位とは、規模が大きいとか誰もが知っているブランドなどの意味合いではなく、最高の四半期EPS増加率、および年間EPSの増加、ROEも最大で、利益率や売上増加率もずば抜けていて、株価の値動きも活発な企業のことである。さらに独創性のある優れた製品やサービスを生み出しては、革新的になり切れない古株の競合他社からマーケットシェアを奪い取っていることも特徴である。
マーケットの調整局面でも新たな主導銘柄を探し出すことができる。魅力的な成長株は、市場平均株価が下落局面を迎えると、市場平均の1.5~2.5倍の調整が入る。例えば、市場平均株価が10%の中期的な調整に入った場合、保有株のうち15%、25%、35%下落したとすると、15%、25%下落した銘柄が市場回復後にいい値動きをする銘柄の確率が高い。市場全体の下落が最終局面を迎えた後に、最初に新高値を付けるまでに回復した銘柄が正真正銘の先導株である。このような株価のブレイクアウトが約13週間ほど続き、一級品の銘柄は、だいたい最初の3~4週間の間に抜け出てくる。しかし強気相場、つまり上昇トレンドで起こる一時的な調整の場合には、最も下落率の少なかった成長株が最高の選択であると考えてよい。反対に、最も下落率が大きかったものが最悪の選択といえる。

Institutional Sponsorship-機関投資家による保有

株価を押し上げるには大きな需要(買い)が必要となる。その最大の需要源となるのは機関投資家だ。投資信託、年金基金、ヘッジファンド、保険会社、大規模な投資顧問会社、銀行の信託部門、国家機関、慈善施設、教育機関などの多くの機関投資家たちが日々のマーケットを動かす主な原動力となっている。そのため、銘柄選定の際、機関投資家による保有が最低20社ほどあると望ましい。なぜなら、機関投資家の投資対象となった銘柄は他の機関投資家の保有対象にもなりうるため、バイイングパワーにもなりうるからだ。また、買いを検討している銘柄の株式保有ファンドの運用成績を調べ、株主の質を研究する必要がある。成績上位10社以内に入るファンドの保有がなければ、見送っても良いだろう。ただし、弱気相場においては、グロース型投資信託は優秀であっても低い評価になりやすい。ここで一番大事なのは、直近四半期に新たな機関投資家が買ったポジションがあることである。これはすぐに売却する可能性が少なく、増し玉をしていく確率が高い。(注)機関投資家が過剰に保有している銘柄は、弱気相場になると株価に大きな影響を与える可能性があるため、注意が必要である。


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今回参考にした本はこちらです

オニールの成長株発掘法 【第4版】 (ウィザードブックシリーズ)

内容紹介

ベストセラー『マーケットの魔術師』(パンローリング)で紹介されたアメリカ屈指の投資家であるウィリアム・J・オニールがやさしく解説した大化け銘柄発掘法!

オニールの相場師養成講座―成功投資家を最も多く生んできた方法 (ウィザード・ブックシリーズ)

内容紹介

全米でのベストセラー『オニールの成長株発掘法』の著者で、“マーケットウィザード”のオニール本書は、自立した投資家たちがどうすれば市場に逆らわず、市場に沿って行動し、感情・恐怖・強欲心に従うのではなく、地に足の着いた経験に裏付けられたルールに従って利益を増やすことができるかを説明する。

オニールの空売り練習帖 (ウィザードブックシリーズ)

内容紹介

売る方法を知らずして、買うべからず 売りの極意を教えます! 「マーケットの魔術師」オニールが空売りの奥義を明かす 株式市場以外であれば、物事には常に2つの側面がある。しかし、株式市場では1つの側面しかない。つまり、正しい側にいなければ、儲けることはできないのである。

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